はじめに|リスクを知ることが、後悔しない施術選びの第一歩
糸リフトは年々受ける方が増えている施術ですが、安易に受けてよい施術ではありません。どの美容治療にも共通することですが、医療行為には必ずリスクを伴います。
この記事では、糸リフトで起こりえるトラブルを6つに整理し、それぞれの原因と、どうすれば避けられるのかを解説します。施術を検討している方が、カウンセリングの場で確認すべきことを知るための予備知識としてお読みください。
- 糸リフトで起こりえる6つのトラブルとその原因
- それぞれのトラブルが「なぜ」起こるのかの仕組み
- トラブルを避けるために大切なこと
糸リフトで起こりえる6つのトラブル
①ひきつれ
糸リフトは、とげ(コグ)がついた糸で皮下脂肪をひっかけて移動させる施術です。
糸が皮膚に近い浅い層に入っていると、引き上げたときに皮膚も一緒に引っ張られるため、糸に沿ったひきつれが起こることがあります。早い段階で解除できれば問題になりませんが、そのままにしておくとその形のまま癒着し、ひきつれが残ってしまいます。
②感染
糸リフトは針穴1つでできる点が大きなメリットです。傷が小さければそれだけ感染のリスクは低くなりますが、ゼロではありません。
施術の操作が不潔に行われたり、針穴に毛髪が迷入したりすると、そこから糸に沿って感染が広がる可能性があります。軽度であれば抗生剤の内服治療で改善が見込めますが、最悪の場合、皮膚を切開して感染した糸を除去する必要が出てきます。
かつての溶けない糸は数年後に感染することが多く、廃れていきました。現在の吸収糸になってからは感染はほぼ起こらなくなりましたが、「ゼロではない」ことは認識しておくべきでしょう。
③吊り目
糸の配置によっては、目尻の際を引き上げることになる場合があります。そうすると目尻が吊り上がったような「吊り目」の印象になってしまいます。事前のデザインで防ぐことが大切です。
④顔が大きく見える
糸リフトで脂肪を移動できるのは最大で5cm程度です。フェイスラインだけに糸を入れて引き上げると、フェイスラインの脂肪が頬骨の高さに集まり、中顔面のボリュームが過多になって、かえって顔が大きく見えてしまうことがあります。
これを避けるには、中顔面も一緒に引き上げるデザインにする必要があります。
⑤口が開きにくい
下顎は、カスタネットのようにパカパカと開く構造になっています。糸リフトの糸をマリオネットラインの内側まで持ってくると、下顎が開こうとする動きと糸が綱引きをする状態になり、術後に口が開きにくくなってしまいます。
これを避けるには、バーティカル(垂直)に顔の外側を通すデザインにする必要があります。
⑥凹凸
人の顔は、座っているときと仰向けで寝ているときとで違って見えます。重力のかかる方向が違うからです。座っているときは下向きに、寝ているときは後ろ向きに重力がかかります。
糸リフトの引き上げは、当然座った状態で行うべきです。寝たまま引き上げると、起き上がって重力の向きが変わったときに、思わぬ凹凸を生じることがあります。
トラブルを避けるために大切なこと
ここまで6つのトラブルを見てきましたが、いずれも原因がはっきりしているトラブルです。糸を入れる層・デザイン・施術時の体勢といった、施術の設計と手技によって避けることができます。
- ひきつれ・凹凸 → 糸を入れる層と、施術時の体勢が適切であること
- 吊り目・顔が大きく見える・口が開きにくい → 事前のデザインが適切であること
- 感染 → 清潔な施術環境と、リスクがゼロではないことの理解
だからこそ、糸リフトは経験の豊富な医師のもとで受けることが大切です。カウンセリングの際に、デザインの考え方や糸を入れる層について質問してみるのもよいでしょう。
まとめ
- 糸リフトにも医療行為としてのリスクがあり、安易に受ける施術ではない
- 起こりえるトラブルは、ひきつれ・感染・吊り目・顔が大きく見える・口が開きにくい・凹凸の6つ
- いずれも原因がはっきりしており、適切なデザインと手技で避けることができる
- 経験の豊富な医師のもとで、事前のカウンセリングを十分に受けることが大切
当院のカウンセリングでは、お一人おひとりの骨格や脂肪のつき方に合わせたデザインをご説明したうえで施術をご案内しています。リスクや不安な点も、遠慮なくご相談ください。
※本記事は白水統括院長の執筆記事をもとに再構成したものです。
※リスク・副作用の現れ方には個人差があります。詳しくはカウンセリングでご相談ください。

